店舗運営において、現金管理は主幹業務のひとつです。
いくら本業のカフェやベーカリーの売上が好調であっても、現金管理がしっかりせずに現金の不足や使途不明金などが出てしまうと、それはダイレクトに損失につながります。 オーナー・経営者として、店舗(=自分)の利益をきちんと確保するために、 しっかりと現金の管理に取り組みましょう。
現金管理を全てきっちりと行うことには、相応の労力がかかります。人によっては、面倒と感じることもあるでしょう。
数百円の現金不足が出た時に、その原因を調べるのに30分以上費やすとなると、かかる人件費の方が高くなるので、そこまでやる必要性はないのでは、という考え方もあります。
しかし、現金の管理をアバウトにすることは、お店にとって確実にマイナスで、良い事はひとつもありません。
現金管理がどんぶり勘定のお店は、全てにおいてどんぶり勘定の体質になりがちで、原価管理や損益計算も適当になり、得るべき利益が失わるだけでなく、従業員の不正や盗難等のリスクも高まります。
しっかりとしたルールと体制を作って管理をすれば、 1人1人にかかる作業負担はそれほど大きいものではありません。
オーナーや店長が経営者としてやるべきことは、現金管理のしっかりしたマニュアルとルール作りであり、そのマニュアルとルールが守られる体制づくりです。
守るべき手順、してはいけないことを提示し、それが順守されていない時は指導をする。
現金の過不足などの現金事故が発生した時はその原因と責任を明らかにし、再発防止へ向けた指導を行う。
オーナーや店長がそれを行うことは当たり前ですが、こういった管理と指導ができる人材を育てることができれば、その人に時間帯を任せることも可能です。
チェーン店であれば、分厚いマニュアルがあり、指導する立場の地区長やスーパーバイザーもいるので、ある程度しっかりした体制を確立できます。 (それでも店長次第で不正は起こりえますが…)
しかし個人店の場合、全てはオーナーや店長のさじ加減のため、ともすると管理がアバウトになりかねません。
現金管理がアバウトなままオープンしてしまうと、問題が多発するようになってから立て直すのに大きな労力と時間がかかります。オープン前の段階で、しっかりとマニュアルとルールを作ってください。
これから何回かに分けて、店舗運営における現金管理について説明をしていきたいと思います。
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