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パン屋を開業・経営するために必要な資格や免許は?
2021 4/11 update

パン屋経営ノウハウ パン屋を開業・経営するために必要な資格や免許は?

記事更新:2021/06/11

パン屋を開くのが子供のころからの夢だった、と言う方も少なくはないでしょう。この記事では、パン屋として開業する時に注意したい、必要な資格・免許の存在についてチェックしていきます。法的に適切な手続きをおこなっていないと、せっかく経営が軌道に乗っても、行政処分などの対象になりかねません。今回は、パン屋として開業するために必要な許可・免許を判りやすく紹介していきます。

パン屋開業に必ず必要になる資格や免許はコンセプトによって変わる!

パン屋と一言で言っても、さまざまな経営コンセプトがあり、その違いによって必要な許可、免許も異なってきます。具体的にはまず、テイクアウト販売は代表的な経営スタイルの一つでしょう。

食パンや菓子パンなどを店内で焼いて、お客さんに持ち帰ってもらうスタイルとなります。この場合は、菓子製造業許可証が必要です。食パン専門店でも、菓子製造許可証を要します。

ただし、少々複雑なのが、作ったパンを加工する調理パンをテイクアウト販売するケース。調理パンを売るなら、飲食店営業許可も必要になってくるので気を付けましょう。この菓子パンと調理パンの見極めには、現在のところ、明確な基準がありません。

チョココルネは後から手を加えますが菓子パンで、ピザのように一気に焼き上げるタイプでも調理パンと判断されることがあります。具体的にどっちになるかは、保健所に判断を委ねることになるでしょう。焼きあがったパンを店内で食べるスタイルも人気です。こちらはイートインスペースを設けて、ベーカリーカフェとして経営されることも多くあります。この場合は、飲食店営業許可証が欠かせません。

併せて、パンを持ち帰り可とする時は、テイクアウト販売のための許可・資格も必要です。他に、自動車を使った移動式販売の場合も、特別な手続きが必要になります。店舗を持たない分は経営が気軽に感じますが、やはり、営業に自動車を使うための申請が必要になりました。

焼きあがったパンを車で売るだけなら、食品移動販売車の申請をおこないます。車内で調理する場合には、食品営業自動車の申請もおこないましょう。

後は、扱うパンの種類によって、菓子製造業許可証や飲食店営業許可を用意します。最後に、仕入れたパンを販売するケースです。こちらは許可が不要なケースもあります。自治体によって判断が異なるので、事前に問い合わせておくと良いでしょう。

パン屋開業・経営に活かせる資格は?

まず、調理師免許は役立つ資格の代表例と言えそうです。知名度の高い国家資格で、調理に関する基本的なノウハウを持っていることが証明できます。加えて、食品衛生責任者の講習が免除になるため、実質的なメリットも小さくはありません。パン製造技能士は知名度も高く、国家資格となっている分は強力なアピール材料になります。

パン作りに関する幅広い知識や技術を問われる試験をパスすることで、合格した場合には「パン製造技能士」の肩書を得ることが可能。管理者や監督者を対象とした特級の他に、1級と2級にわかれます。いずれも受験資格があり、実務経験や各種の学校で学んだ経験が必要です。次に、パンコーディネーターもパン屋の開業にいかすことが可能。こちらは作るよりも、味わう・楽しむことに焦点をあてているのが特徴です。

種類によってどんな味わいがあるのかなどを学んでいきます。企画などにいかせるエキスパートや、パン作りの技術を他人に教えていくためのアドバンスも用意されており、取得すれば活躍の場を広げることも可能でしょう。パンの歴史や作り方などを幅広く学べる、パンコンシェルジュも役立つ資格となります。

こちらは1級から3級までにわかれており、1級以外は受験資格なしで、誰でも合格を目指すことが可能です。2級で業界への就職、1級なら開業に役立つと言われています。合格率も高めですので、他の資格と同時進行でも取得を目指せるでしょう。

必要な許可や届出はある?

どのようなコンセプトで経営していても、パン屋として開業した場合には、食品衛生責任者が必要になります。店舗の衛生管理をメインに知識を問われるもので、営業許可を要する施設に一人以上、食品衛生責任者を配置することが必要です。

混同しやすいのですが、食品衛生管理者とは異なるので気を付けてください。食品衛生責任者は、施設内で食中毒などが生じないように運営を管理する役目を担います。この資格を得るには一定の講義を受けることになりますので、忘れずに受講するようにしましょう。

具体的には、各都道府県の保健所などで、食品衛生責任者養成講習会が開催されています。一般的にはこれを受講する必要がありますが、調理師や衛生士などは免除になるので有利です。

パン屋として開業する際の、必要な許可などについて見てきました。必須となるものもありますから、忘れないようにチェックしてください。これらの申請などは割と複雑になるケースもありますし、開業前は資金繰りなどの問題もあって忙しいはずです。そのため、パン屋の開業に関しては、ノウハウを持った専門家のサポートを受けるのも悪くはありません。スムーズに手続きを進められますし、失敗も少なくなるでしょう。

※コラム内容はPNパン人の見解です。
所属する組織、及びこのサイトの公式見解ではありません。

著者
パン人
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