記事更新:2021/06/11
手軽に朝食や軽食として食べられるメリットから、飲食業としてパン屋を開業する人が増えています。そんなパン屋を始める際に店舗を用意しなければならないのですが、その店舗を獲得する方法として居抜き物件が注目されているのです。
この記事ではパン屋を含めて店舗展開を目指す人に、居抜き物件のメリットと注意点を紹介します。
パン屋を含めた商売をする人の間で利用数が増加している居抜き物件とは、何らかの事情で使われなくなった住宅もしくは廃業してしまった店舗を改装して使うことです。
この物件を利用するメリットは、やはり開業までの期間が短くて済む点になります。
基本的なお店を開業するまでの流れとしては、不動産屋に依頼をして店舗を作るための土地を探してもらう間に銀行でローンを組むことから始まります。
ローン契約が完了したら、後日最適な土地が見つかったら不動産屋と提携をしてローンを使って購入し店舗を作ります。
店舗を作っている間にパン屋を開業するのであれば、業務用オーブンや空調そして発酵させるための設備と店舗に商品を陳列するための保温ケースなどを用意する必要があります。
そして設備を導入する手続きと同時並行で、市役所に対して営業許可書を申請するなど店舗を作るうえで必要になる手続きもおこないます。
これらの準備を全部おこなったうえで、店舗の建設が終わったら用意した設備を設置して開業という形になるのです。土地探しから始まることになるので、開業するのに必要な日数は最低でも1年以上かかってしまいます。
居抜き物件は、先に言ったとおりに何らかの事情で使用することがなくなった物件を改築して作り直すことです。
そのため最も時間がかかる土地探しの必要がなくなるため、たとえ物件があまりにも古くてフルリニューアルをする必要性があったとしても開業するまでの期間は半年以下にまで短くすることも可能になります。
さらに廃業したお店が飲食店だった場合には、同じ立地に飲食店を立てることになるので市民のお店に対する浸透が速いだけでなく、設備が新しい場合にはそのまま利用することも可能になるため設備投資費を抑えられます。
ただし実際に活用する場合には、前所有者のイメージが残っていることに注意する必要があります。この物件は使われなくなった物件を再活用することなので、前所有者の意向が色濃く残っています。
間取りによってはパン屋として活用をしたときに、柱や壁の位置が邪魔になる可能性があります。
それ以外にも前所有者が使わなかった理由が、周辺住民にとって不快となる出来事だった場合には悪いイメージがついてしまうのです。
これらの問題を解消するためには、事前に下見をして必要だった場合にはリフォームをするのと悪いイメージを払しょくするために開業をするのを遅らせたうえで広告を出してイメージアップを図る必要があるかもしれません。
居抜き物件の選び方のポイントとしては、周辺住民の年齢層によって変える必要があります。
パン屋を創業するということは、商売をして生活をすることを意味するため利益が上がらなければ意味がないです。 立地を考える必要性というのは、その周辺に住む人々を見極める必要があります。例えば住んでいる人たちが働き盛りの人であれば、焼きそばパンといったお惣菜パンや調理パンを中心に販売をすることで獲得の手助けになるのです。そして年齢層が若いのであれば作るパンもおしゃれに着飾るパンにしつつ、内装も若い人向けに明るい雰囲気にするなどです。このように周辺住民の環境を考えて、自身がどんなパンを作りたいのかを決めておくと理想の居抜き物件に出会えます。
居抜き物件には何らかの理由で使わなくなったお店を改装するだけでなく、もう一つの方法としてスケルトンと呼ばれる物件を使う方法もあります。スケルトンというのは、建物の外枠だけが残っていて内装はすべて破棄されていて空洞になっている物件を意味します。
スケルトン物件を利用するメリットは、内部が空洞なので自分の好みに作り替えられる点です。
スケルトン物件を利用する際の注意点としては、必ず住宅診断を受けることが大事です。
スケルトンは長い間放置されたことによって、建物の耐久性が著しく低下している恐れがあります。
そのためスケルトンを利用する際には、住宅診断を受けてガスの配線や建物の耐久度などをくまなく調べてもらう必要があるでしょう。 あまりにもひどい場合にはフルリフォームをすることで新しく作り変える必要がありますが、もし予算が足りなくなるのであれば別の物件を見つけてもらうというのも手になります。
新しく商売を始めたいという人にとって、開業までの道のりで土地を見つけることが一番大変です。その大変さを軽減するために、居抜き物件を活用すると改装をするだけで利用できるので手間が省けます。ただし居抜き物件には前所有者のイメージがついているので、開業する際には必ず下調べをしたうえで広告を出して認知してもらうことが重要です。
※コラム内容はPNパン人の見解です。
所属する組織、及びこのサイトの公式見解ではありません。